兵庫県知事選挙2021:(金沢)かなざわ和夫氏政策について
本記事は、かなざわ和夫氏の「私のめざす兵庫―3つの重点目標と県民との75の約束-」を読み込んでの抜粋です。ほかの資料は使用しておりませんのでご了承ください。
年齢:65歳 男性 所属政党:無所属 新人 無職 元副知事
スローガン:~新時代へ”共にかがやく兵庫”~ 以下、重点目標3点
1:コロナ禍を乗り越える「経済躍動の兵庫」
2:いのちを守り抜く「安全先進の兵庫」
3:どの人も、どの地域も「共にかがやく兵庫」
公約について(75の約束から振ってある番号に基づき抜粋して記述します)
(1)ワクチンの円滑な接種やひょうごスタイルの県民への浸透などにより「うつらない・
うつさない」対策を徹底します
全国で足りないと言われているワクチンをどのように確保するのか?無論時間が経てば供給再開もなるのだろうが、県民は「今」欲しがっているのを待たされている状況である。私が予約したときには「解凍後保存できないため一瓶分6人そろわなければワクチン接種はキャンセルになる」と言われたが、もっと流動的にワクチン接種をマッチングできる方策はないのだろうか?現在の大規模接種の予約サイトでは、予約を入れようとするたびに自治体番号と接種券番号、生年月日を入力しなおさなくてはならず、非常にめんどくさい。せっかく電話番号やメールアドレスを登録できるようにしているのだから、手動で予約するのではなく、空きの出た日を登録先着順などで自動的にメール配信できるようにはできないのだろうか?
正直、今のシステムは手間だ。
(5)コロナ禍からの「事業再生プロジェクト」を展開します
中小企業などへの事業支援や、商店街・観光協会へ向けた商品券、宿泊券の制度創設による消費拡大キャンペーンなどは良いが、現在の兵庫県の財政でどれだけのことができるのかは疑問である。
ファンドの創設も提言されているが、財源基盤をどこから持ってくるかが課題。
兵庫県の農林水産業支援策についても、地場産品の拡大を提案しているが、どのように支援していくのか?県内だけでの需要喚起には限界があるし、大阪などの一大消費地にしてもコロナ後にどれだけの需要回復が見込めるかはわからない。恐らく支援が難しいポイントと思われる。
(8)移住者への魅力ある住まいの提供や情報通信技術を活かした快適な生活空間の創
出に取組みます
二地域居住については他の候補者も触れていたが、現実的に実施可能なのか?イメージとしては実質二重生活のようなものになるイメージしかわかないので、居住者の経済的負担は移動の負担を県で背負うだけでそれほど軽減されるとは思えない。
また、リモートワークの環境整備や推進も述べているが、推進するだけでなくリモートワークをすることによる弊害にもしっかり目を向けてほしい。企業にもよるが相当以上に孤独な仕事になる。精神的な負担が大きい人も少なからず出てくるはずなので、リモートワークにしたことで経済が悪化したとならないようにしてほしいものだ。
(10) 国内サプライチェーンの再構築も含め、本社やオフィス等の進出を促進し、働く場
を増やすことで人の流れを呼び込みます
コロナ禍でリモートワークの推進が叫ばれており、企業もオフィスを持つことの意味を再確認し、オフィス不要論も出てきている中、どうやって誘致するのか。
実際、外資系企業やスタートアップ系企業では本社以外のオフィスを持たず、在宅ワークを中心にして、会議も全てオンラインで行うというところもある。こういった流れはしばらく続くであろうし、オフィス不要が主流となれば本社・支店等誘致は難しいのではないだろうか?リモートワークの推進と矛盾する施策ではないだろうか?
(11)「神戸・阪神」「播磨」「但馬」「丹波」「淡路」それぞれの魅力を活かす戦略プロジェクトを新たに展開します
これに関しては是非やってほしいが、大阪万博でやってきた観光客をどうやって兵庫県内に水がしみわたるかのように移動させていくかがポイントとなると思われる。
まずは大阪万博と兵庫県の移動を考えてみたときに、大阪万博のメイン会場は夢洲。自動車専用の道路しかなく、現在徒歩での移動はできない。一番近い駅でもJRゆめ咲線の桜島駅(終点)もしくは大阪メトロ中央線のコスモスクエア駅・トレードセンター前駅と言う有様。JRの場合、一番少ない乗り換え数でJR桜島駅→JR大阪駅→三宮となる。(桜島→大阪が直通列車の場合、無い場合は西九条で環状線に乗り換えとなる)。大阪メトロの場合はさらにややこしく、最寄駅から大阪メトロ中央線で弁天町駅でJRに乗り換え環状線で大阪へ、そして乗り換え。もしくは中央線で本町駅まで行き、御堂筋線に乗り換えて大阪まで移動、そこからJR・阪急・阪神のいずれかで移動となる。また、トレードセンターを利用した場合、ニュートラムになるのでコスモスクエア駅でさらに乗り換えることになる。
少なくとも現在の交通手段では兵庫県内に入るのにも一苦労を強いる羽目になる。また、よしんば三宮・元町・神戸までは移動したとしても、その後西播地方・丹波但馬地方・丹後地方(京都になるが)への移動は、JR尼崎駅からの福知山線、JR加古川駅からの加古川線、JR姫路駅からの播但線と3路線しかなく、非常に県内北部へのアクセスは悪い。高速道路も県内南部の山陽道・中国道を除けば丹波篠山道路、播但道、北近畿豊岡道とアクセス手段は限られており、日本海側へのアクセスの悪さはいかんともしがたい。
無論万博までに全て何とかできるように交通インフラを整えるのは無理であろうが、折角大阪に来た観光客が神戸・元町・三宮、足を延ばして姫路までしか移動しないという事が無いように、観光客を歓迎する体制づくりは必須ではないだろうか?せっかくの観光資源である城崎温泉など、将来にわたって活用できる体制を整えてもらいたいものだ。
(12) 五国の資源をフル活用して、兵庫の魅力を高め、国内外に発信します
これも観光資源の活用の話になるが、特に「兵庫の津ミュージアム」については、観光資源としての期待値がどの程度なのかは疑問が残る。ここの周辺環境と言えば、中央市場・イオンモール神戸南・兵庫大仏くらいしかなく、後は住宅街が中心と言う立地である。地下鉄海岸線も三宮駅・新長田駅で乗り換えるしかなく、アクセスも非常に悪い。将来的な観光資源として有効活用が継続できるかは、周辺開発とプロモーション次第と言うところだろう。
また、「銀の馬車道・鉱石の道」も朝来から飾磨津までと非常に長く、どれだけ観光資源としての魅力を再発掘できるかがカギになるだろう。養父市・朝来市・姫路市・福崎町・市川町・神河町と言った沿道の自治体にそれぞれの魅力をどれだけ発信させることができるか、協力体制を築けるかが課題と思われる。
(13) 中心市街地や商店街の再生を支援し、街の賑わいをつくります
市街地のリノベーションや元町山手地区の活性化と言った課題は解決が難しいと思われる。特に、コロナの影響で閉店し、撤退した店舗も多くあり基幹商業地区の一角である元町商店街やその周辺も、大ダメージを受けている。特に元町商店街は西元町方面に行けば行くほど閑散としており、西元町駅に直結していた廃ホテルの「ホテルシェレナ」をどうするか?三宮方面に寄りがちな観光客をどうやって元町商店街をすべて通過させるか?となかなかに難しい課題だと思われる。また、元町山手地区の活性化も傾斜が多く、高齢者には散策が難しいエリアである山手方面にどうやって魅力を醸し出させるかも検討ポイントとなる。無論、「検討」と書かれているが、「検討しましたが駄目でした」では終わらせてもらいたくないものだ。
また、山手方面と言うのであれば新神戸駅周辺の再起も手掛けてほしい。あれでは廃墟だ。
(20)県内を快適に移動できる道路ネットワークの整備を進めます
公約として掲げている道路については必ず着工・完成をしてもらいたい。今計画されている道路が全て完成すれば、県内の道路事情は劇的に改善されるだろう。また、播但道や北近畿豊岡道の4車線化など、既存道路の拡充についても検討をしていただきたい。
(23) 結婚・出産・子育ての不安を解消します
これに関しては、若者たちが経済的な自立を果たせることが最重要課題となるため、経済政策と両輪で実行していただきたい。
いくら施策を充実させても、経済が伴わず若者が結婚に対する経済的不安をぬぐえない限りは県内での結婚・出産・子育ての現状は向上していかないだろう。
SNSやオンラインでの相談体制の拡充とあるが、デジタルリテラシーに精通し、かつ結婚・出産・子育てにも精通した人材がどれだけ確保できるかもカギとなる。相談する窓口は作りました、でも相談員はポンコツです。では話にならない。制度の創設と人材の拡充は両輪で行っていただきたい。
(26)向こう三軒両隣の精神で地域全体で子育てを支えます
これに関しては、今の若い世代が「向こう三軒両隣」にどれだけ共感できるか、だと思われる。公より個ばかりが叫ばれる時代、ご近所づきあいをうっとうしいものとしてしか認識できない若者も多く、果たして効果をどれだけ発揮するかは不明瞭。
昭和の日本ではないことを認識したうえでよい施策を実行してください。
(30) 多様な選択肢の中から自分で学びたいことを選べる学校を創ります。
不登校児への向き合い方は非常にデリケートである。大人や専門家が「これはこうだからこういう結論で不登校になっている」と学術的に分析しても全く当てはまらないケースも多々あり、不登校への対応は柔軟にも柔軟を重ねる必要がある。ICTを活用した学び舎づくりの方針は間違っていないと思うが、別の候補者も似たようなことを言っていたが不登校でも勉強できる環境は、ともすれば「お前学校来なくても大丈夫」と児童が感じ取ってしまうという問題すら発生させうる。児童心理とは私たちが想像もつかないレベルで繊細であることを認識したうえで施策を実行いただきたい。
(32) 生活困窮者・世帯、ひとり親家庭などの自立に向けた生活、福祉、就労、住宅、
教育など総合的に支援します
この中で気になるのは「8050問題」とヤングケアラーについてが特に問題だろう。特に8050問題については、一度も就職したことのない引きこもり世代をどうやって社会復帰させるのか?社会と触れ合ってこなかった人間を社会復帰させるのは並大抵ではない。ともすれば刃傷沙汰にもなりかねない案件、そして対応する県側にどれだけの理解があるかがポイント。書物を読んで理論だけ習得し、頭ではロジックを理解していても実際には全く対応できないような人材がこういった問題に対応することが無いように求める。
また、ヤングケアラーについては県の介護・福祉政策との連携も必須となる。若い世代の学びの環境、労働の環境を奪われないようにするための施策を拡充いただきたい。
(34)いじめや児童虐待を許さない社会を築きます
これに関して、いじめの陰湿化等見つかりにくい環境、子供が言い出せない環境もあるが、学校・教育委員会等が隠ぺいしている事例もかつて多々見られた。大人たちの体面等、身勝手な都合で制度が形骸化しないような対策も併せて施策いただきたい。
(47)地場産業の新展開など五国発のブランド戦略を展開します
兵庫県内の三木刃物などをはじめとした地場産業の振興を支える、また匠の技を継承させる施策を実施するなどは良い。が、現状はどうなのだろう?地場産業の振興、技術継承がうまくいっていないとすれば何故なのか?仕事にするのに魅力が無いのか?それは経済的なものか?ほかに理由はあるのか?等、現在県内産業が置かれている現状はしっかり認識できているだろうか?その上での施策実施を願う。
(48)農林水産業のスマート化を加速します
これに関しては農業以外は門外漢なので触れないが、スマート農業の導入・加速を謳っているが、現実的に実施の見込みはあるのだろうか?ドローンによる薬剤散布などは私自身も立ち会ったことはあるが水稲農業以外の分野では非常に難しい。ようやく最近は技術も向上してきたが、まだ従来通りの農業技術と同等の薬剤散布レベルまでとは行っていない。
県内の農業技術センターでの技術開発状況などはどうなのだろうか?他府県の成功事例、実証実験事例等はどの程度参考にできているのだろうか?
気になる分野ではあるが、どうなのだろうか?
(49)農林水産業の経営基盤を強化し、競争力を高めます
これも農業にのみ触れるが、農業法人の拡充と農地の集約化、企業参入の促進等はここ何年も言われてきているが、思うようには進んでいない。農業法人による農地集積が成功したと言っても、飛び地をいくつも管理しているだけ等、北海道の様な一筆大規模農場への集約化はなかなか進んでいないのが現状。
また、就農促進も謳われているが、農業のイメージがあまりよくないせいもあり若い世代が積極的に進んで農業に参入しようという流れにはなっていないのが現状だ。
もし、農業への若い世代の参入が当たり前に進んで、日常的になればわざわざニュースで取り上げられることもなく、日常の風景と化しているはずなので。
特に、兵庫は「日本の縮図」と言われるほど各地に名産品があり、それぞれ特色を持っている。だが、基本は水稲県でありかつては4万ha以上あったが、現在は4万haを割り込み縮小傾向にある。耕作放棄地も多く、田舎をドライブしていたら草だらけの田んぼを見かけることもしばしばである。若い世代の農業参入は非常に高い壁となっている。地域を担当するJA等の組織とも連携した農業活性化の施策は重要となると思われる。
(54)自殺者ゼロを究極の目標に、自殺防止対策などこころの健康づくりを進めます
非常に重要な施策。必ず実施して頂きたいが、心に闇と悩みを抱えている人間を見つけ出し早期にケアするのは非常に難しい。誰にも相談できないまま、自分の殻に閉じこもり最悪の結果を迎えるという人も多々いるのだ。何より、支援策の充実を徹底して周知し、インターネットで「死にたい」と検索したら相談窓口をネットが表示してくれるように、手の届くところに相談できる場所があることを徹底して周知いただきたい。
(60)地震・津波対策を急ぎ、南海トラフ地震などに備えます
これはいずれ発生する災害という事で、今から対策を継続していただきたい。
私の自宅も比較的海に近い場所にあるので、実際なんかトラフ地震の発生で引き起こされた津波はどのように襲い掛かってくるのか?震源地による津波の発生と到達時間の違いなど、映像でわかる用にはなっているだろうか?実際自宅がどのように被害を受けるのか?も動画でシミュレーションされていればわかりやすいのだが・・・もうすでにあれば申し訳ない。
(64)地域の身近な異変を察知し、犯罪を抑止します
この中で防犯カメラの設置については是非進めていただきたい。
特に深夜の住宅街に於いては、該当も古くて暗いものも多々あり、目が行き届かない場所も多いのは事実。主要な場所だけでも先行して設置できるようにお願いしたい。
(72)県民との双方向での対話の機会を充実・強化します
これに関しては大きな期待はできないだろうが、県民との対話の機会は多く持ってもらいたい。また、職員のヒアリング能力向上も施策の成功のカギとなると思われるので、公務員としてではなく、県民の一人として活動できる職員の育成をぜひお願いしたい。
・・・と言ったところ
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